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2017/12/12/(火) 桃太郎伝説の「鬼ヶ島」

鬼ヶ島

うどん県では、女木島は「鬼ヶ島」。

女木島が「鬼ヶ島」とされる由縁は、香川県の桃太郎伝説にあります。

香川県の桃太郎は、吉備津彦命(きびつひこのみこと)の弟「稚武彦命(わかたけひこのみこと)」がモデルです。

稚武彦命が、吉備の国から讃岐の国に来たとき、土地の住民が鬼(海賊)の出没に苦しんでいるのを知り、イヌ・サル・キジを率いて鬼を征伐しました。イヌは岡山県の犬島、サルは綾南町の陶(すえ)の猿王、キジは鬼無町(きなし)の雉ヶ谷に住む勇士とされています。

そして、鬼が住んでいたのが女木島で、桃太郎が鬼を退治して鬼がいなくなったことから「鬼無」という地名になったと伝わっています。

大正3年に男木島出身の橋本仙太郎氏が、女木島に大洞窟を発見したことによって、桃太郎伝説と女木島が結びつき、以来、女木島は「鬼ヶ島」と呼ばれるようになりました。

桃太郎伝説は全国各地に残っています。

香川のほか、岡山県や愛知県なども有名ですが、イヌ、サル、キジ、鬼(海賊)、鬼が島など伝説の重要要素が揃っているのは香川だけです。

 

鬼ヶ島大洞窟

大洞窟・監禁室大洞窟・監禁室

桃太郎伝説に出てくる洞窟は、女木島の中央、鷲ヶ峰の中腹にあります。広さは4,000㎡、奥行きは400mにも及びます。内部には、鬼の大広間、拐した人を閉じ込めた監禁室、鬼の番人の控室などが再現されています。

洞窟の中は、夏でもひんやりとしていて、妖しげな雰囲気がただよいます。

 

柱状節理

女木島の柱状節理

大洞窟の出口上の斜面で、五角型、六角型の石柱が材木を積み重ねたようになっている「柱状節理(ちゅうじょうせつり)」が見られます。今から500万年前、火山の噴火で地上に出たマグマが冷却される際に形成されたもので、全国でも十数か所を数えるほどしかない大変珍しい地形です。

高松市の天然記念物に指定されています。